おしがまエッチ外伝 百合編




 私の名前は百合。 (知佳の思い出1,参照)
神戸で生まれて神戸で育ち、大学も神戸だったけど、就職先が金沢になって、初めて親元を離れました。
 高校の時仲が良かった知佳が東京の大学に行って、離ればなれになっていたんですけど、偶然ってすごいですよね、3年前、その知佳が東京の会社を辞めて、彼氏を追いかけて金沢に引っ越してきたんです。 (知佳の思い出3,参照)
どちらかというと控えめな感じの知佳だったのに、久しぶりに会った彼女は、私なんかよりもずっと成長した感じに見えました。
彼氏もすてきな人で、うらやましい限りです。
 いつだったかふたりでお酒を飲んでいる時に、高校時代の思い出話になって、修学旅行の船の中で、すごくトイレを我慢した話で盛り上がった事がありました。
その時知佳は「あんな死ぬ思いで我慢したのは初めてだったね!」と言っていました。
私も「そうだね。」と応えていたんですけど、実は私、あのときが初めてじゃなくて2度目の大我慢だったんです。
今日はそのお話をしようと思います。

 私、知佳たちと同じように、まじめなおとなしい女子高生をしていましたけど、ロストバージンは中学を卒業すると同時っていう、誰も知らないちょっと危ない面をもっていました。
相手は当時大学1年だったアニキの友人で、国岡という人です。
たまにアニキの部屋へ遊びに来ている彼でしたが、中学の卒業が近かったある日、元町駅で友達と別れた直後に彼が通りかかり、偶然だねとか言いながらしゃべったのがきっかけになって、それからアニキの目を盗んで、何度か外で会っているうちに、私の方から押しかけるようにして、彼の部屋で・・そうなっちゃったんです。
もちろんアニキは今でもそのことを知りません。(たぶん・・)
ひとりエッチは中2のころから経験していて、自分なりにその事を理解していたから、抵抗なくエッチすることができたんだと思います。
 高校に入ってからも何度か関係は続いていましたけど、そんなある日、彼は突然1年間の休学届けを出し、住んでいたアパートを引き払って鳥取の方へ帰ってしまったのです。
私はそのことを彼からではなく・・アニキから知らされました。
理由を聞いても「家庭の事情らしい。」としか言ってくれず、それ以上聞くことも出来なくて私は大ショック!
なぜ私には何も言ってくれなかったのだろうと、すごく寂しい思いをしましたが、ナイショのつきあいだったので、アニキにも知佳たちにも、誰にも相談できなくて、それからしばらく沈んだ毎日を送っていました。

   夏休みが終わりに近づいたある日の夕方、突然アニキが彼・国岡さんを連れて帰ってきました。
驚いて言葉を失っている私に、
「よう百合ちゃん、元気してたか!」
 まるでこれまでの事なんか忘れているかのように、日焼けで真っ黒になった顔でそう言いました。
私は涙が出そうになって、まともに挨拶もしないで自分の部屋に飛び込んでしまいました。
しばらくすると、隣のアニキの部屋で談笑している二人の声が聞こえてきました。
(会いたい!、ゆっくりお話がしたい!1)
 そうは思っても、アニキのいる前でそのことを伝えるわけにはいきません。
そうこうしているうちに、アニキたちは連れだって出かけていきました。
後を追うように外に出てみると、国岡さんが乗ってきたワゴン車は表に停まったままです。
母親に聞いてみると、ふたりは友達を誘って飲みに出かけた。国岡さんは今夜うちに泊まる。明日用事が済んだら帰る・・という事でした。
(今夜はうちにいるんだ・・!)
 嬉しいような寂しいような、そんな複雑な思いでいた事を覚えています。
でも、ふたりきりになれるチャンスはありません。
どうやって思いを伝えようか、そればかりを考えて、食事もろくに喉を通らないほどでした。
 その夜遅くにアニキたちは帰ってきました。
けれどまさか私がうれしそうに出迎えるわけにもいきません。
耳を澄ましていると、しばらくアニキの部屋で話し声が聞こえ、そのうち一人が階下に降りていく気配がしました。
どちらが降りていったのかわかりませんけど、私は今がチャンスのように思えて、【明日、少しでもいいから会いたいです!】と書いたメモを握りしめ、水を飲み行くふりをして部屋を出ました。
 部屋を出たのは国岡さんでした。
私が階段を下りきったところで、彼がトイレから出てきたのです。
「よっ百合ちゃん!」
 酔っぱらった声で彼はそう言いました。
私は何も応えずにサッとメモを手渡すと、走ってキッチンに駆け込みました。
(お願い、返事をちょうだい!!)
 そう祈りながら・・・。

 翌朝9時頃にアニキたちが降りてきました。
私は夕べの返事をいつもらえるのだろう、OK!なのかNO!なのかと落ち着きません。
「あ、そうそう、百合ちゃんにおみやげがあったんだ!」
 彼はそう言って、あわてるようにしてアニキの部屋に戻っていきました。
しばらくして、小さな紙袋を持って降りてくると、
「はいこれ!因幡の白ウサギの置物だよ!」
 そういってその紙袋を手渡してくれました。
なにげに袋の中を見ると、包装のリボンに小さな紙切れがはさんであります。
(やったっ返事だ!)
 私はそれを早く見たくて、お礼を言うと自分の部屋に走っていきました。
それは【5時に○○町のファミレス】と、走り書きをしたメモでした。
(やったぁ!!)
 私は喜びを隠せません。
思わず部屋の中で飛び上がってしまいました。

 その日は元々友達数人と、知佳のうちで夏休みの宿題の追い込みをする約束をしていて、夕食も知佳のうちで頂くことになっていたので、10時頃に帰ると両親に告げていました。
(チャンス!!知佳たちには悪いけど、途中で抜けだそう!)
 そう考えて胸がわくわくしていた私です。
でも、勉強に行くのだからおしゃれしては行けません。
仕方なくいつものようにTシャツを着て、下は短パンをやめてデニムのミニを穿き、下着だけを新しいものにして2時少し前に家を出ました。
 知佳んちの和室にテーブルを並べ、冷たいジュースなんかを飲みながら勉強が始まりました。
けれど、久しぶりに彼と会えるということばかりが頭をよぎって、勉強なんか手につきません。
このときほど時間が過ぎるのを遅く感じたことは無かったと思います。
 4時半になりかけたとき、今日は家にお客さんが来るという理由をつけて、私は知佳のうちを出ました。
できるだけ汗をかかないようにと思って、日陰を選んでゆっくりと歩いて行ったので、ファミレスにはちょうど5時に着きました。
けれど彼の姿はまだありませんでした。
冷房がよく効いた店内に入り「待ち合わせです。」とウエイトレスさんに告げて、人目を避けるように奥の方の席に座って、アイスティーを飲みながら待っていたんですけど、5時半になっても彼は来ません。
夕食時が近づいてきて、店内が徐々に混み始めてくると、何となく居づらい気持ちもわいてきて、私は不安と寂しさで泣きそうになっていました。
当時はまだ携帯電話なんか持っていなかったから・・・。
「ごめんごめん、1時間の遅刻になっちまったな!」
 そんなときにやっと彼が来てくれました。
私は半泣きの顔を見られたくなくて、うつむいていました。
「今日は・・何時頃までいいの?」
 彼がおしぼりで手を拭きながら聞くので、
「うん・・、10時ごろまで・・。」
 私はうつむいたままで、今日のいきさつを説明しました。
「そうか、勉強会を抜け出して来たのか。悪い子だ!!」
 笑いながら言われると、私もやっと落ち着くことが出来て、勉強よりも会いたかったからだと伝えました。
彼はニッコリ笑って、まず食事して、その後少しドライブでもして、10時に私を送り届けてから鳥取に帰ると言ってくれました。
彼を独り占め出来る!!
それはとても嬉しい事なんですけど、久しぶりに会ったせいか、なぜか胸がドキドキしてしまい、彼の前で食事することがすごく恥ずかしく感じて、せっかく頼んでくれたステーキセットも、ほとんど味がわからなかった私です。
前に会っていたときは、こんなに恥ずかしく感じなかったのにと、その時の私は自分のことが不思議でなりませんでした。

 食事を終えると、もう7時を回っていました。
彼と一緒にいられるのもあと3時間足らずです。
1分1秒でも長く一緒の時間を過ごしたい。
私はそんな思いで一杯になり、彼に促されるままファミレスを出て、彼のワゴン車に乗り込みました。
このとき私、本当はちょっとトイレに行きたい感じになっていたんです。
でも彼を待たせる時間がもったいなくて、次でいいやなんて軽く考えていました。
 六甲山ドライブウエイのクネクネとした山道を走り、夜景がきれいな展望スポットに向かいます。
でも・・、エアコンの冷たい風がまともにヒザに当たって、足が冷えてきたせいか、私はだんだんとおしっこしたい感覚が強くなっていました。
 考えてみれば2時前に家を出てから、私は全くトイレに行っていなかったし、知佳のうちでジュースを飲んで、彼を待つ間にもアイスティーを飲んで、おまけにセットメニューのコーヒーまで飲んでいました。
歩いているとき以外はエアコンが効いた室内にいたので、ほとんど汗をかいていないから、おしっこがしたくなっても当然だったんです。
(ほんとにおしっこしたくなってきた。どこかでトイレ行かないと・・)
 彼と楽しい会話をしながら、私は頭の片隅でそんなことを考えていましたが、まだその時もあまり深刻には考えていませんでした。
 本道から少し脇に入って、穴場的展望スポットに到着した私たちは、そこに車を停めてしばらく夜景を楽しんでいました。
「降りてみようか!」
 彼に促されて私も車から降り、肩を抱かれながら歩きます。
周りには私たちと同じようなカップルの姿がチラホラとありました。
 エアコンの冷たい風からは解放されましたけど、さすがに夜の六甲山です。
さわやかと言えばさわやかなんですけど、おしっこの事が気になっていた私には、ちょっと寒いようにも感じました。
けれどそのあたりにトイレがないことは知っていましたので、私は早いうちに引き上げることを祈りながら、彼に寄り添っていました。
「来年の春に復学するまでは、もう来れそうにないんだよ・・。」
 ポツリとつぶやく彼。
そうなると半年以上も会うことが出来なくなります。
もしその間に他の彼女とか出来たら!、ううん、今だってちゃんとした恋人同士になっていないのに!、そんな風に考えるとすごく寂しくなって、私は彼の腕にしがみつきました。
このまま別れるのはいや!、ちゃんとした恋人同士になっておきたい!
あとわずかでお別れの時間になると思うと、私はそう思わずにはいられませんでした。
「きょうは・・抱いてくれないの?」
 私の口から出た言葉は、およそ高1の女の子が言う言葉ではありません。
けれど彼との大切な関係を確かめたくて、私はそう口走っていました。
「・・いいのか?」
 彼はちょっと躊躇したような感じでそう聞きました。
改まって聞かれると、やっぱり返事をするのが恥ずかしくなります。
私は言葉にするよりも、しがみついている腕に力を加えることで意思表示をしました。
「でも・・時間がないよ。」
 そうなんです。その時が8時過ぎだったから、10時頃に私のうちの近所までに送り届ける時間を計算に入れると、あと1時間半もありません。
山を下りるのに1時間近くかかるから、休めるところに入っている時間はありませんでした。
「・・どこでもいい。ふたりきりになれるなら・・・」
 私はまた大胆な事を口走っていました。
それほど彼との残りわずかな時間を大切にしたかったのです。
「・・うん、じゃあ行こうか!」
 なにかを思いついたのでしょうか、彼は私を車に促しました。
何も言わずに車に戻り、何も言わずに走り出します。
本道へ戻って下り始めると、これから夜景を楽しむのか、かなりの車とすれ違いました。
 20分ほど下ったあたりで、彼はまた本道から脇道に入ります。
そこは会社の保養所とか研修センターなんかが点在しているところでしたけど、明かりがついている建物はほとんどありませんでいした。
(どこまで行くのかなあ・・?)
 私は不安と期待が入り交じっておちつきません。
加えて、おしっこも気になっていましたし・・・。
「いいか、この奥に入るよ。」
 かなり奥まった所にある建物の、その裏手の方に車を進める彼。
「クラブの合宿でね、一度ここを使ったことがあるんだ。」
 彼はそう言いながら、チェーンロックされている駐車場を通り抜けて、さらに一段下がった窪地のような所に車を停めると、
「こんな所でもいいか?」
 申し訳なさそうな声でそう聞きました。
(え、こ・これってもしかしてカー○ックス!!?)
 私は正直とまどいました。
その窪地の下はどうやら崖になっているようで、木立の間から街の明かりがチラホラ見えています。
車のライトを消すと、道路沿いの街路灯の光がわずかに届く程度で、確かに人の気配はありませんでいたけど、それでも私には不安がありました。
それに・・、おしっこする「トイレ」がないんです。
どこでもいいと言ったけど、まさかカー○ックスは想定していなかったので、返事に困ってしまいました。
(1)、時間がない!!
(2),抱かれたい!!
(3),おしっこしたい!!
 優先順位的に考えてみると1は紛れもない事実で、10時までもう1時間ほどしかありません。
2は私が心から願っている感情で、そのためにも1を有効に使わないといけないのに、3がその存在を強く主張して、2を打ち消そうとしています。
(おしっこ我慢したまま・・エッチって・・できるかなあ・・?)
 ひとりエッチしているとき、思わずお漏らししそうになったことが一度ありました。
そのことを思い出して、不安でなりません。
でも、今さらトイレに行きたいとも言いにくいし、彼がいるのに野ションするわけにもいかないし、仮に・・もし野ション出来たとしても、そのあとすぐにその部分を触られるなんて、それは絶対にイヤだと思いめぐらして、どうしたらいいのかわからなくなくなり、私はパニックになっていました。

 後ろのシートを操作していた彼が、
「こっちへおいで!」
 黙りこくっている私の後ろから声をかけてきました。
振り向くと、真ん中のシートが倒されて、それなりの空間ができあがっています。
私は言われるままにスニーカーを脱いで、ギアレバーをまたぐようにして後ろのシートへ移り、ちょこんと横座りしました。
いつの間にか窓にはカーテンが引かれて、外から見られるとしたら運転席周辺だけになっています。
それでも目が慣れてきたせいか、けっこう明るく感じました。
「百合ちゃんごめんな。」
 何に対して謝っているのかわかりませんでしたけど、彼はそう言いながら私を抱き寄せいてキスしてきました。
そして抱き合ったまま倒れ込んでいきます。
(ああ・・始まっちゃう!!)
 パニクった頭でも、これから先の不安はわかります。
けれど・・どうしていいのかわかりません。
 そうしている間にも、彼の手が動き回り出しました。
そんなに回数はないけれど、これまで以上に激しい動きに感じます。
時間が無いからか、久しぶりだからか、それとも彼が変わったのか、その時の私にはわかりませんでした
。 ホックを外したブラとTシャツが一緒にたくし上げられ、手と口で胸を刺激されたかと思うと、デニムスカートの中に手が入り込んできて、太ももから下着越しのそこを滑っていきます。
それに伴って、私の体はだんだん反応していきました。
けれどジンジンするおしっこの感覚は消えなくて、パニックは収まりません。
(やっぱり・・おしっこしたい!)
 そんなことを考えているうちに、スカートも新しいパンツも無がされてしまいました。
(もうおぉ、せっかく新しいパンツなのにぃ・・)
 こんな状況の中であっても、暗がりではそれをわかってもらえないという悔しさがあったのは不思議でした。
「百合ちゃん、好きだよ!」
 私の一番恥ずかしいところを覗き込んで彼が言った時、その言葉を聞いて私は急に吹っ切れたものを感じました。。
(そうなんだ、私もこの人が好きなんだ!!)
 もうどうなってもいい!、彼に全部任せて愛されるんだ!!
そういういう思いが体を包み、私は無我夢中で彼にしがみついていました。
でも・・、クリちゃんを触られると、やっぱりおしっこが飛び出しそうになって、どうしても足を閉じようとしてしまいます。
「どうしたの?、久しぶりだから感じすぎるのか?」
 彼がそう聞いても、何も答えることができません。
それでも彼の指はわずかな隙間で動いていて、私は気がヘンになりそうでした。
おしっこがしたい!、したくてたまらない!、でも今更もう言えない!!
一度は吹っ切ったつもりでも、やっぱりおしっこは私の体から消えてくれません。
きっと私はその時、すごい声を出していたと思います。
それが彼を刺激したんでしょうか、体制を入れ替えると、彼は私の足の間に顔を埋めてきました。
「いやあんっ!!」
 当然私は叫びました。
口で愛される事もあると知っていました。
そういうふうに愛されたいと思っていた事も事実です。
初めてそれをされ、恥ずかしさとうれしさが押し寄せて、指とは違う感触に酔いかかりました。
でも、舌の動きがおしっこの出口を刺激してしまうので、私はまたパニック!!
「やめてっいやだああああ!!!」
 叫びながら、私は彼の頭を太ももで挟み込んでいました。
私の叫びをちょっと異常に思ったのか、やっと彼は舌の動きをやめてくれ、顔を上げました。
あそこがジーーーンとしびれたような感じになって、感覚がありません。
ただ、すごく熱くなっている事だけはわかりました。
おしっこのジンジンする感じは残っていましたけど、刺激が収まった事で、少しそれも和らいだように思えました。
 でも、しばらくしたらまた・・、グッタリしている私の足の間に彼の指が入ってきました。
しびれているのであんまり感覚はなかったんですけど、クリちゃんに指が来た時、あっと思う間もなくビュッて飛び出したんです。
わずかだったと思いますけど、あきらかにおしっこが飛び出して、きっと彼の手にも引っかかったと思いますけど、彼は何も言いませんでした。
恥ずかしさを通り超えて、私は足の間に思いっきり力を入れて、それ以上の刺激に耐えました。
「いいか!」
 そんなことを言いながら、彼が勢いよく入ってきました。
はじめは優しく、そしてだんだんとスピードを上げていきます。
私はその動きに合わせて行こうとしましたけど、おしっこが気になってどうしても力を抜くことが出来ません。
それでも彼はそんな事すら気にならないのか、激しく動き続けました。
(やだ、おしっこしたい!おしっこしたい!おしっこしたい!!)
 私はその言葉が口から出そうになって、彼にしがみつきながらもっと力を入れてしまいました。
それが彼への刺激になったのかどうか、
「だめだっいくよっ!」
 彼はそう言って一瞬スピードを上げたかと思うと、たぶんゴムを着けていなかったんでしょう、サッと私から離れて、うめくような感じの声を出しながら、パンパンに張った膀胱の上でビクビクッてしたんです。
彼の体重でお腹を押さえられたもんだから、私はたまらなくなって「イヤッ」て叫びながら体をよじってしまいました。
彼から飛び出した体液がおへその横をツーッて流れ落ちていきます。
「悪い。百合ちゃんがよく締め付けるから早くイっちゃったよ。」
 彼は私が返事に困るような事を言いながら、ティッシュボックスをたぐり寄せます。
本当はおしっこが漏れそうで力を入れていた私ですけど、それは絶対に言えませんでした。
お腹を拭いてくれようとしましたけど、これ以上膀胱を押さえられたら大変なので、自分でするって言いながら、そっとティッシュをあてがうと、おしっこのジンジンする感覚が大きくなって、あんまりきれいに拭き取れませんでした。
それと、恥ずかしくなるぐらい、おへそから下がポッコリと膨らんでいました。

「あれ・・パンツ・・?」
 呼吸が少し楽になって、身支度しようとしたら、私のパンツが見あたりません。
車内灯をつけようとした彼をあわてて止めて、とりあえずスカートを穿いて助手席に戻りました。
明かりをつけた彼がシートを起こすと、リクライニングのギアに絡まっていると言います。
きっと動き回っているうちにシートの隙間から落ちてしまい、シートを起こすときに絡まってしまったんでしょう。
(はやくして。おしっこしたいよ!)
 私は心の中でそう叫びながら、彼が取り出してくれるのを待ちました。
が、ビリッ!って音がして、
「あ、ごめん。やぶれちゃった!」
 彼が手にしたのは、少し油で汚れ、おまたの部分が裂けたパンツでした。
「やあん、買ったばかりなのにい!!」
 私はおしっこの事もあって少しいらだっていたので、かなり怒ったような感じでそう言ってしまいました。
「悪い悪い。今度新しいの買ってあげるから!!」
「エッチ・・ほんとに?」
「約束する!」
「ん。なら許してあげる。」
 私はその布きれになってしまったものを受け取ると、勉強道具が入ったバッグにしまい込みました。

 ほんのわずかな時間だったと思ったのに、もう9時半になろうとしています。
急いで帰らないと10時に間に合いません。
遅くなって、親が知佳ちゃんちに電話でもしたら大変なことになってしまいます。
彼もそれを気にしてくれて、大急ぎで車を走らせました。
 でも、これでもうトイレ休憩をする事も出来なくなってしまった私です。
エッチしているときはそれなりに気を張っていたし、夢中だった事もあって、なんとか我慢できていたんだと思いますけど、少し気が緩んだからか、もうおしっこが漏れ出しそうになって気が気ではありませんでした。
 元町付近まで戻ってくると、ますますおしっこはお腹の中で暴れ回って、
(やばい、もう無理ぃ!!)
 って叫びたくなるほどせっぱ詰まってきて、おまたのあたりがじんわりと熱くなっていました。
パンツを穿いていないので、スカートに染みていかないか気がかりでなりません。
(おしっこしたい!おしっこ漏れる!おしっこ漏れるぅ!!)
 額に浮かんだ汗を手でぬぐいながら、そればっかりを思いめぐらせていました。
彼が何か言っていても全く耳に入らず、自分がどういう仕草をしていたのかすら覚えていない、そんな状態だったんです。
 家の前で降ろしてもらうことは出来ないので、少し通り過ぎて小さな神社の入り口近くまで行って停めてもらいました。
家の人はこっちの方向へは滅多に来ないからです。
10時を少し回っていました。
もうとにかく半ばパニクった状態で私は飛び降り、
「きょ・・今日はありがとうございました・・またあいましょう・・」
みたいなことを言って、自分からドアを閉めてしまったようです。
彼がなにか言っていましたけど、もうそれどころではなく、私は家の方へ向かって歩き出しましたけど、おしっこが漏れ出しそうになって立ち止まってしまい、スカートの下に手を入れました。
パンツを穿いていないので、濡れているその部分を直に押さえます。
 しばらくすると後ろの方で彼の車が走り出す音が聞こえました。
私は振り返ることもせずに、すぐそばの大きな鳥居の陰に回り込みました。
もういい!誰かに見られたって仕方がない。もうおしっこしちゃう!!
すでに漏れ出して足を伝っていたおしっこです。
それほどまでに追い詰められていた私は、スカートを少しだけ上げて、鳥居の柱を背にしてしゃがみ込みました。
夏とはいっても、8時間もの間ため込んでいた1リットル近いおしっこは、柱の根元のコンクリートに跳ね返り、みるみるうちに広がっていきました。
 開放感がわきがって来ると、同時に羞恥心と恐怖心もわき起こってきます。
やってしまう前はせっぱ詰まって大胆になっていたのに、気持ちが少し落ち着いてくると、今度は怖くて恥ずかしくてたまりません。
(お願い!!誰も来ないで!!見ないで!!)
 そんなふうに祈りながらおしっこを続け、後始末なんかしてられなくて立ち上がりました。
まだ完全に終わっていなかったのか、チョロロって両足におしっこが伝ってきましたけれど、そんなことよりも早くその場を離れたくて、私はバッグを小脇に抱えて走り出しました。
 幸い何事もなく自宅にたどり着いた私は、すぐに部屋に飛び込んでおしっこの始末をしました。

 彼からはその後なんの連絡もなく、翌年退学届けを出して自営業を継いだとアニキから聞かされました。
別れ際、おしっこしたくなかったらもう少しちゃんとお話出来たのにと、ずっと後悔していた私でした。



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