さくらい・あやか 4




 桜井彩香(さくらいあやか)と橘拓(たちばなたく)の新しい高校生活が始まった。
ふたりはいつもJR宝塚駅で待ち合わせて通学するようになったが、拓は帰りが遅いために時間が合わず、あの部屋でのデートは土曜日の午後だけになって、そこで夜の7時頃まで楽しい時間を過ごすようにしていた。
 お互いが持ち寄ったクッションやCDラジカセなどが揃いだし、殺風景だった部屋も徐々にそれらしくなりつつあって、彩香は自分で買いそろえた調理器具で得意のスイーツなどを造り、それを拓に食べさせる事にささやかな幸せを感じていた。
 拓はあの合格発表の日以来、まったく彩香に迫って来ようとしていない。
もちろんキスを交わしたり、ブラジャーの中に手を入れてくることは何度もあったが、それでもそれ以上をしようとはしなかった。
毎回そんな中途半端な状態を続けられると、彩香は自分自身に何か問題があるのではと不安になり、ある日彩香は恥ずかしい気持ちを抑えながら、そっと拓に問いただしたことがある。
すると拓は少しはにかみながら
「1学期の期末(試験)で10番以内に入ったら、その時に‥‥」
 と言った。
中高一貫の進学校として有名なN高で、高校からの入学というハンデを背負いながら、その中で10番以内に入ると言うことは並大抵のことではない。
拓は私を励みに勉強しているのだと感動し、彩香はそれを嬉しく思った。
「だから‥それまでは練習なっ!!」
 拓はそう言うといきなり彩香のブラウスの中に手を入れてきた。
「れ練習ってっ!?、たくっ、ちょっとぉっ!!」
 感動して目をうるませかかっていた彩香は、
(ウソウソッ!!わたし感動なんかしてないっ!!、拓はスケベなだけだぁっ!!)
 と、自らを否定し、拓の手を払いのけて狭い部屋の中を逃げ回った。
拓はそれをおもしろがって追いかけ回し、スカートめくりをするような動作をしながら追いかけ回し、やがて彩香を捉えると静かに抱き寄せてキスを交わしたてきた。
下腹部に拓の硬くなったモノが感じられ、彩香はずっと我慢している拓のことを愛おしく思っていた。
 そんな彩香でも、やはり拓と一緒にいる間はトイレに行く事が出来なかった。
あの合格発表の日の恥ずかしい出来事がトラウマとなって、よりいっそう彩香の羞恥心を高めてしまい、いつも家に帰るまでは我慢するようになってしまっていた。
 ある時、その日はいつもになく早く尿意が現れて、部屋を出る時点で膀胱がパンパンになっていたが、それでもその激しい尿意と戦いながら満員電車に揺られ、家までのおよそ40分を必死の思いで耐え抜いたことがあった。
さすがにこの日は久しぶりに下着を汚してしまっていた彩香。
そんな事があっても、彩香は不思議とそれを[苦痛]とは感じていなかった。

 ある日曜日、ふたりはそれぞれの家を訪問し、お互いの両親につきあっている事を報告した。
彩香の両親は、N高に通う拓とK大に通うその兄のことを大変気に入り、交際を快く受け入れてくれた。
これでふたりは親公認の仲になったと言える。
 その7月、拓は確かに期末考査で8番という成績を勝ち取った。
「たく!!おめでとう。よくがんばったね!!」
 電話でそのことを知らされ、彩香はまるで自分のことのように嬉しくて、飛び跳ねるようにしてそう言って、終業式の日にあの部屋で会おうと約束した。
(いよいよ‥‥拓にあげるんだ!!)
 改めてそう思うと、うれしさと不安がよぎって落ち着かなくなり、その夜彩香はなかなか寝付くことが出来なくて、無意識のうちに下着の中へと手が伸びていき、まるで誰かに操られるようにその手を動かしていた。
(拓に‥ここ‥‥こんな風にされるのかなぁ‥なんか恥ずかしい‥ハァ‥‥)
 そう思うとますます自制が利かなくなって、初めて自分自身が昇り詰めるまでその行為に浸ってしまっていた彩香であった。

 彩香の通う附属高校はN高の前々日に終業式を迎えており、その日彩香は朝早くからあの部屋に出向いて、家から持ってきたコロコロなどの掃除道具で部屋を片付け、コンビニに足を運んで飲み物や昼食などを買い込むと、トイレを済ませてからシャワーを浴びた。
汗臭いと思われないようにという事もあったが、それよりもきれいな体で拓を迎えたいという気持ちが大きかったようだ。
彩香がこの部屋でシャワーを使ったのはこの日が初めてであった。
 涼しいエアコンの下で髪を乾かし、ゆったりした気持ちでいようとした彩香であるが、やはりそれなりに緊張しているのか、あるいはシャワーで体が火照ったせいか、喉が渇いて唇がカサカサになってしまい、コンビニで買ってきたカプチーノに口をつけながら、好きなCDを聞いて気持ちを落ちつかせようとしていた。
 それから30分ほどが過ぎた頃、拓がコンビニ袋を下げて部屋に現れた。
急いで来たのであろうか、汗ビッショリになっている。
シャワーを使ったことを告げると拓もそうすると言うので、彩香はクローゼットから新しいバスタオルを出して手渡した。
狭いワンルームだから脱衣場もカーテン仕切りもない。
それでも拓は動じることなくズボンを脱いでトランクスだけになると、バスタオルを持ってユニットバスに入っていった。
彩香はその間に買っておいたサンドイッチなどをテーブルに広げ、拓が出てくるのを待つ。
やがて拓はバスタオルで髪の毛を拭きながら出て来ると、そのつもりで用意していたのか、通学カバンからTシャツとジョギングパンツを取り出してそれを穿いた。
改めて見ると拓のすね毛はかなり薄く、特にスポーツもしていないのに筋肉はひきしまっているように見える。
彩香はなにげにその男らしい足を見つめていた。
「あや、冷蔵庫に缶チューハイが入っていたろう?」
 拓はそう言いながら冷蔵庫を開けてそれを取り出した。
「うん。拓が入れたの?」
「いや、先日アニキが差し入れだって入れていったらしいよ。」
「‥そうなんだ‥」
「ちょっと呑んでみる?」
「え、いいのかなぁ‥?」
「バレなければいいんじゃない?」
「そういう問題じゃないと思うよぉ!!」
 と、とりあえずまだ未成年だということを意識しながら、ふたりはそれで乾杯することにした。
彩香にしてみれば、少しアルコールが入っている方が気持ちが楽になるのではないかという期待感もあったようである。
拓も同じようなことを思っていたに違いない。
そうしてお互いが用意した昼食を摂りながら、ふたりは久しぶりにゆっくりと語らいながら時間を過ごしていった。

 アルコールの作用で少し体が火照り、何となくけだるいようなフワフワしたような心地よさに包まれて1時間が過ぎた頃、彩香は少し尿意を感じだした。
シャワーの前にトイレを使ってから2時間ほどが過ぎており、エアコンが効いた部屋の中でカプチーノや缶チューハイなどを呑んでいたのだから、それは当然のことであった。
まだそれほど強い尿意ではなかったが、あの合格発表の日のことを思い出して、同じようなシチュエーションになるのではと一抹の不安を感じて、彩香はだんだんと話が上の空になってしまった。
(なんか‥ちょっとやばいんじゃない‥‥)
 そんな彩香の微妙な変化に気づいた拓は、いつもしているようにヒザの上に彩香を抱き寄せてきた。
彩香が緊張しているのだと思い、それを解きほぐそうと思ったのであろう。
しばらくそうして抱きしめた後、
「あや‥今日は‥‥あやをもらっていいよね!?」
 拓は彩香の耳元でささやくように優しくそう言った。
「ん‥‥」
 拓にもたれかかったまま、小さくコックリとうなずく彩香。
それを確認すると、拓はいつものように彩香の頬を指先で持ち上げ、優しく唇を重ねてきた。
それだけで彩香にはジーンと痺れるような感覚がわき起こる。
 やがて拓の右手がTシャツの中に滑り込み、ブラの上から胸をさすりだした。
確かに彩香の胸は前より少し大きくなっている。
それを手で包み込むようにして、拓はゆっくりと円を描くように動かしていき、その流れでそのまま背中まで手を伸ばして、ブラのホックをそっと外した。
支えを失ってプルンと跳ねる胸をまた手で包み込みながら、これまでのようなイタズラっぽい触り方ではなく、丁寧に丁寧にその手を動かされていくと、彩香はたまらなくなって「ハァ‥」と吐息を漏らしてしまう。
すでに体の力は抜けていて、拓の左腕だけで支えられている彩香。
 やがて拓はバンザイをさせるようにして彩香のTシャツを脱がせ、からまっている腕からブラもはぎ取って、そっとソファーベッドに横たえていった。
思わず両腕で胸を隠す彩香。
その腕を優しく開きながら、
「あや、ほんとにきれいな胸だ。オレ、サイコーにうれしいよ!!」
 拓はそう言いながら右胸にそっと唇を這わせていった。
「あふっ‥‥」
 思わず声を出してしまった彩香。
それほどにその刺激は全身に伝わっていた。
左胸を優しく揉まれ、右は舌で転がすように刺激されていくと、体の奥の方から心地よい波が次々に打ち寄せて、それに併せて体がビクビクと反応しだした。
ジーンとする痺れたような感覚はいっそう強くなり、下半身が熱くなってきているのを感じる。
 やがて拓の右腕が彩香のヒザに伸びてきて、そのまま触れるか触れないかの微妙なタッチで太ももの上を滑り、デニムミニの中にも入りこんできた。
そのくすぐったいようなむず痒いような、そしてじれったくなるような指の動きは、彩香の全身に張り巡らされている送電線にゆっくりと電流を流し出したような、そんな感覚を引き起こし、それが胸を滑る舌からの刺激とリンクした瞬間に大きくスパークして、
「ぁうぅ‥‥」
 彩香は思わずそう叫んで体をのけぞらせていた。
その動きに合わせるかのように、拓の左手はデニムミニのホックを外し、そのままひざ下までずりさげて、彩香の両足を抱え込むようにして丁寧に脱がせていった。
 今日のためにと、彩香はまっさらな下着を着けていた。
しかしスカートを脱がされて露わ(あらわ)にされてしまうと、やはり恥ずかしく思えて手で隠そうとしたが、その時にはもう拓の手が先にパンツの上に置かれていて、ピッタリと閉じ合わせている彩香の足の間へと滑り込もうとしていた。
そうされることは充分に理解していた彩香であるが、拓から受けた刺激でそこが熱くなっていることを知られるのが恥ずかしく、どうしても足に力が入ってしまう。
何度かその周辺に指を滑らせていた拓は、やがて左手を彩香の腰の下に入れて持ち上げると、右手でスルスルとパンツを脱がせていった。
 カーテンは閉めていても、真夏の昼間の部屋は明るい。
そんな明るい部屋の中で、大好きな拓によって完全に全裸にされてしまった彩香。
すでに恥ずかしさはピークに達していて、何をどうすればいいのか分からず、ただ両手で顔を覆うだけであった。
拓がなにか言ったように思うが、それさえも耳に入っていなかった。
 さほど濃くない彩香の体毛の上で、まるで遊んでいるかのような動きをしていたその指が、スーッと彩香の足の間に滑り降りてきた。
不思議なことに、先ほどまでかたくなに閉じ合わせていたその足が、なんの抵抗もなく拓によって開かれていく。
滑り降りた指にトロトロになっている彩香の証(あかし)が絡みつくと、拓は満足したかのような微笑みを彩香の顔に投げかけて、それをすくい上げるようにしてク○ト○スを捉えてきた。
その瞬間、ビリビリッ!!と体中に激しく電流が走り、刺激でおしっこがビュッと飛び出してしまったような感覚を覚えて、
「ゃあっ、おしっ‥‥」
 彩香は思わずそう叫んでしまい、またあわてて顔を手で覆った。
拓に愛されているという充実感から、彩香はいつの間にか尿意のことをすっかり忘れてしまっていたが、それがもっとも敏感なク○ト○スを刺激されたことによって、一瞬にして呼び戻されてしまい、さらに強すぎる刺激に負けてまた漏れ出しそうになってしまって、
「あっゃ〜ん‥ゃぁあっ!!」
 拓の指を挟んだまま、彩香はまた足を閉じ合わせて体をよじった。
「‥どうしたの?」
 拓が驚いたような顔で彩香をのぞき込む。
これ以上漏らしてしまったら拓にもきっと気づかれてしまう。
かといって、ここでやめてもらうのはいくら何でも申し訳ない。
彩香はそう思って呼吸を荒げながら
「ぁ‥そ‥そっとして‥‥ちょっと‥いたい‥」
 と言った。
初めて触られたそれは、確かに少し痛いぐらいに感じる強い刺激があって、せめてもう少し優しくしてもらえれば尿意も治まるのではないかと彩香は思った。
しかしそれは甘い期待であって、ピチャッという聞きたくない音をさせながら、拓の指が潤っている彩香の証の中で動くと、尿意は治まるどころかますます強くなっていた。
 350ccの缶チューハイは、全身の血管を拡張させて心拍数を上げ、未成年の彩香の感情を高ぶらせるには充分すぎるほど作用していたが、やがて時間経過と共にその役目を終え、先に飲んでいたカプチーノなどを伴って急速に彩香の膀胱へと運び込まれ出していた。
彩香そういった利尿作用の事など気にも掛けていなかったため、気持ちよさの中を突き上げてくる尿意にとまどい、漏れ出しそうになるのを必死でグッと堪えることしか出来なかった。
拓から受ける刺激に併せて何度も何度も力を込めて堪えていると、やがてその行為がかえって自分への刺激になってしまって、またジワジワと証があふれ出し、それが新たな気持ち良さを生み出して、彩香は気が遠くなるような錯覚に陥っていた。
 そんなとき、拓が彩香の両足を大きく割って開いた。
いつの間にか拓もTシャツを脱いでいる。
「いくよ。」
 彩香の足の間に体を移動しながら、拓は優しくそう言って体を寄せてきた。
思わず力が入ってしまう彩香。
拓はそれを解きほぐすかのようにして、ゆっくりゆっくりと体を重ねてくる。
彩香の証で潤っているあたりに異物感が感じられ、何度かそれがモゾモゾと動き回り、それが時々ク○ト○スに触れるとおしっこが漏れ出しそうになって、足を大きく開いている彩香にはたまらない。
そんなとき、拓のそれがスルリと彩香の奥深くにまで達してきた。
「いっ‥っ‥‥」
 切り裂かれたようなシャープな痛みがわき起こり、思わず声を出して顔をしかめてしまった彩香。
「大丈夫か‥?」
 拓が心配そうにその顔をのぞき込む。
あまり苦しそうにすると拓に悪いと思い、彩香は「‥ん!」とだけうなずいて、拓の背中に両手を回していった。
痛いのは事実であるが我慢できないほどではない。
しかし、それとは別に彩香はすさまじい尿意を感じていた。
無我夢中のうちに充満して膨らんでしまった膀胱を、それも内側から圧迫されるという、これまで想像すらしたことがない感覚に襲われていたのである。
「いいかい、ちょっと動くから‥‥痛かったら言って!?」
 拓がそう言ってゆっくりと体を動かし出した。
そのたびに引きつったような痛みが産まれるが、それにも増して襲いかかる尿意。
(ぁっ‥ぃゃぁ‥おしっこしたいぃ‥出ちゃうぅっ!!)
 すぐにでも漏れ出してしまいそうな激しい尿意に、彩香はなすすべがない。
本能的におしりに力を入れようとしていたが、迎え入れた拓の動きでその辺りの感覚は完全に麻痺してしまって、それさえも思うように出来ず、
(ゃあん‥は早く終わってぇぇっ‥おしっこしたいぃっ、出ちゃうょぉおっ!!!)
 叫びたい気持ちを必死で抑えながら、彩香は拓にしがみついていくしかなかった。

 幸いと言っては拓に申し訳ないかも知れないが、その動きはものの十数秒で終わりを告げた。
何かを口走りながら、硬く張りつめているモノを勢いよく彩香の体から離したその瞬間、彩香はまたジュジュッと、先ほどよりも多くおしっこを漏らしてしまった。
それは自分ではまったくコントロールができないものであった。
彩香のおなかの上で拓が昇り詰めた証を放ってビクビクと痙攣している。
(終わったんだ‥よかったぁ‥)
 拓と結ばれた喜びはもちろんあったが、彩香はそれよりも拓が離れたことで尿意が少し治まってくれたことが嬉しかった。
拓の汗が首筋や胸に落ちてくる。
ふと見上げると拓と目が合ってしまい、ずっと見つめられていた事に気づいた彩香は急に恥ずかしくなっが、それでも目をそらせることが出来なくて、はにかみながら精一杯の笑顔を返した。
拓は額の汗を手で拭いながらゆっくりと体を離し、彩香のおなかの上に放った証をティッシュでぬぐうようにして拭き取りだした。
そうされる事でおなかが圧迫されてしまい、彩香にまたズンズンと波打つような尿意が甦ってきた。
(やだぁ、やっぱりすごくおしっこしたい‥‥)
 治まったかのように思えていたのは錯覚で、気持ちが落ちついてくると共にその尿意は脅迫的に彩香に襲いかかってきた。
しかもおしっこの出口周辺はすっかり痺れてしまって、我慢が利きそうにないほどにまでなっている。
(やばいよぉ‥おしっこ‥)
 おしりの下に敷いてくれていたバスタオルで下半身をくるむと、彩香は拓に背中を向けるようにして横向きになった。 まだ体の中にはヒリヒリとした鈍い痛みが残っている。
(はやく‥おしっこ行かないと‥‥もう漏れちゃいそう‥‥)
 まだ今の雰囲気を壊したくない気持ちと、おしっこを我慢しながら抱かれていたなどと思われたくなくて、どうしたらいいのかと彩香は焦っていた。
「ね‥ぇ‥シャワー‥浴びてきていい?」
 とっさに思いついたのがシャワーであった。
それなら不自然な事なくおしっこも済ませられる。
彩香はそう思って、バスタオルを巻いたままゆっくりと体を起こしていった。
立ち上がりかけると、体の中にまだ拓が挟まっているような感覚がして、思わずよろけそうになって拓に支えてもらったが、その拍子に巻いていたバスタオルが落ちてしまい、思わず「キャッ!」と叫んでその場にうずくまってしまった彩香。
拓は笑いながらバスタオルを拾い上げると、それで彩香を包むようにして立ち上がらせてくれた。
 体を起こすとやはり強い尿意が彩香に襲いかかって来る。
(ひゃ〜ぁ、もれそ〜っ!!)
 まるであの合格発表の日と同じような展開になって、彩香は自分のしていることがこっけいに思えてしまったが、それどころではない。
バスタオルを押さえる仕草でそっとおまたを押さえながら、すり足のようにしてユニットバスまでたどり着き、勢いよくドアを閉めてフックにタオルを掛けようとしたが、体を伸ばすともおしっこが漏れ出しそうになって、彩香は小刻みに足踏みしてしまった。
ドタドタとユニットバスの床にその音が響く。
拓に不審に思われるかも知れないが、彩香にそれを止めることは出来なかった。
(もれちゃう〜ぅっ!!)
 急いでバスタブをまたいだその瞬間、ついにシュゥィ〜〜〜と彩香のおしっこがあふれ出して来て、両足を伝いながらビチャビチャと浴槽の床にたたきつけだした。
あわててシャワーのコックをひねる彩香。
(ひゃぁあ‥危なかったぁ‥‥)
 かろうじて浴槽の中まで我慢できた事にホッとして、彩香は下半身にシャワーを当てながら、それに紛れて立ったままおしっこをしていった。
(ハァ‥なんか‥気持ちいい‥‥)
 過去に何度かお風呂でおしっこをしたことがある彩香であるが、それらはいずれも排水溝あたりにしゃがんでの事であり、立ったままでするという開放感に似た小さな快感を覚えて、
(そっか‥終わった後、いつもシャワーしながらおしっこしちゃえばいいんだっ!!)
 と、これから先もするであろう拓とのエッチの時、おしがましていてもシャワーさえあれば大丈夫だと、おかしな納得をしてしまっていた。
 ふとフックに掛けているバスタオルに目をやると、明らかにおしっこと思われる黄色みがかったシミと、拓と愛し合った証拠である薄いピンクに染まった小さなシミが見て取れた。
(‥‥そうなんだ‥私、もう大人になったんだよね!!)
 相手が拓でよかった。拓にあげてよかったと、彩香は改めてそう思い返し、もう一度頭からシャワーを浴び直していた。

 その日をきっかけにふたりは幾度かあの部屋で体を重ねていったが、それは会うたびに毎回という訳ではなかった。
拓が我慢していたのか、あるいは気を遣って遠慮していたのか、それは彩香にも分からなかったが、いずれにしても拓は紳士的であった。
そうして回を重ねるごとに要領をつかんでいった拓は、彩香と重なってからの時間もそれなりに長くなっていった。
 彩香も徐々にその喜びを感じ取る事が出来るようになっていき、まったく尿意がない時にするエッチよりも、少しおしっこがしたいと感じている時の方が、スリルがあってより強い快感を得られる事に気づいていき、16歳にしておしがまエッチの醍醐味を少しずつ身につけていった。
そして終わったあとはいつもシャワーしながら、立ったままでおしっこする事が楽しみになっていた。
そのことを拓には知られたくない。
彩香は拓に対して大きな秘密を持つ快感も感じていた。

 そんな彩香がとうとう拓に見られながら‥‥


つづく

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