とにかくもう口に出すのもおっくうになるくらい、ほんとに暑いよねえ。
京都なんか今日も日中は37度以上あったんだよ。
カラッとした暑さじゃなくてさ、梅雨時みたいなムワ〜っとした暑さなのね。
今のお仕事に配属になってから週に2回は外に出かけるようになってね、それも以前秘書課にいたときのように車での移動じゃなくて、交通機関を利用して歩きなのよさ。
アスファルトの照り返しがつらいのよね。
だってさ、他の人よりも地面からの距離が短いんだもんね。はぁ‥‥
そんな私なもんだから、ついに、ついに先日訪問先から帰る時にフラフラ〜ってなってさ、救急車で運ばれてしまったんだわさ。
わ〜い、救急車に乗るのはこれで2回目だ〜‥‥なんて、全然うれしくないんだけどね。
そのときの私の行動はね、
朝7時半、もうすでに暑くなっている中を歩いてJRに‥‥ジリジリ‥‥
車内。クーラーは効いているけど人垣に囲まれて窒息しそう‥‥
京都駅から日陰のない道を歩いて勤務先‥‥ジリジリ‥‥
書類をまとめてカバンに詰めて、歩いて地下鉄へ‥‥ジリジリ‥‥
最寄り駅で降りて直射日光を浴びながらバスを待つ‥‥ジリジリ‥‥
バス車内。乗ってる人が少なくて寒いぐらい‥ヒンヤリ‥
バス停から歩いて大学の研究塔へ‥ジリジリ‥‥
研究室で冷たい麦茶をいただいてホッと一息‥ヒンヤリ‥
小1時間でそこを出て、来た順路を逆に‥ジリジリ‥ヒンヤリの繰り返し。
いったん勤務先に戻って書類整理‥わりとヒンヤリ‥‥
同僚と食事に。5〜6分歩いて喫茶店に‥ジリジリ‥‥
食欲が無くてアイスコーヒーとミックスサンド1きれのみ‥ヒンヤリ‥‥
30分ぐらいでそこを出てジリジリしながらいったん勤務先に戻り、
次の書類をそろえて再び京都駅に‥ジリジリ‥‥
ガラガラの電車に揺られて15分‥ヒンヤリ‥
直射日光の当たるタクシー乗り場からヒンヤリタクシーに乗って更に15分。
先方でお茶をいただきながら懇談‥ヒンヤリ‥
何となく頭が重い気がするも、逆順路で勤務先に戻り‥‥
ペ○シネックスを半分飲み干してまた外出‥
ジリジリする炎天下を15分ほど歩いて訪問先へ‥汗びっしょり‥‥
クーラーが効いた応接間で冷たいお茶をいただきながら懇談‥ヒンヤリ‥
話しているうちに天井が回り出し、やばいと思いつつ書類作成‥‥‥‥
無事に用事が終わってソファーから立ち上がろうとしたらズルズルって‥‥
なんか意識がもうろうとしていて自分で状況判断が出来ない‥‥
そのままソファーに寝かされて、どなたかが119したらしくて救急隊の人がドヤドヤって入ってきたのを遠くの方で感じてた‥‥。
救急車に運び込まれたとき、無線連絡してるのが聞こえてきて‥‥
「熱中症の模様!!」
なんて言ってるのが聞こえて、なんとなんとなんと、搬送先が私の勤務する病院に決まってしまったのだあっ!!
それだけはやめてって言おうとしたけど、すでに血圧はかられたり脈を取られたりしてるから動けなくて、あれよあれよという間に到着。
出迎えたERの看護師さん達が「松本さんっ!!!」「由衣ちゃん!?」なんて大きな声で呼びかけて来て、私はおそらくき引きつった顔で笑っていたんだと思う‥‥。
脇とか首筋とかに氷枕を当てられて、採血されながらシャツとブラをめくりあげられて心電モニタの電極つけられて、なんか大騒ぎになっているんだど、私はその頃になるとかなり冷静になりかかっていて、氷枕が冷たくてかなわなくなっていたのね。
心電図には異常がないけれど血圧が低すぎるって、とりあえず降圧剤を含めた点滴をすることになって、経過観察のためにICUに運ばれてしまったのね。
その頃になると連絡を受けたあ〜ちゃんも本部から駆けつけてきて‥‥
恥ずかしいのと安心したのとで、なんとなく眠くなってきて、それからしばらくしてほんとに眠っちゃったみたい。
と、まぁここまでがそのいきさつなんだけど、結論から言うと、私の場合は熱中症ではなくて「貧血」‥‥‥
元々貧血気味な私がね、暑さにも弱いもんだから食欲が落ちて、ここ何日か冷たい物ばかり飲んでろくな食事をしていなかったのね。
それがこの日は朝からジリジリとヒンヤリを何度も繰り返して、自律神経がおかしくなって頭に血が回らなくなってズルズルって‥‥。
んでここからは本題になるんだろうけど、しばらくうとうとして目が覚めたらさ、もうね、すっごくおしっこがしたいのよ。
言い換えたらおしっこがしたくて目が覚めたって感じ。
冷静になってよ〜く思い起こしてみたらさ、この日はこれまで1回もトイレに行っていないのね。
で、朝飲んだミルクティー 200cc
研究室でいただいた麦茶 150cc
喫茶店でアイスコーヒー 200cc
2件目の訪問先のお茶 150cc
ペ○シネックス半分 100cc
訪問先でいただいた冷茶 150cc
なんとまあ1リットル以上水分を摂っているじゃありませんか!!
もちろんいっぱい汗かいたりしてるから、その半分ぐらいはもう排出されているんだろうけど、今は身体を冷やされて500ccもの点滴がっ!!
窓の外はもう薄暗くなっていたから、たぶん7時頃なんでしょう。
12時間ほどトイレに行っていなくて、点滴をされている訳だから、おしっこが溜まっていても当たり前なんだもん。
点滴はかなりゆっくり落ちているみたいで、あと100ほど残っていたのね。
あ〜ちゃんはどこかに行ってしまったみたいで、そばには誰もいない‥‥。
ナースコールのボタンはあるんだけど、なんとなく看護師さんを呼ぶのはいやだしなぁなんて思って、どうしようかって悩んでいたのね。
んでまず自分の今の状況をもう一度整理しようと思って、掛けられているタオルケットをそっとめくってみたら、なんとまあ、ブラのホックは外されたままになってる。
おまけにおまけにっ、私ったらスカート穿いてないんだよっ!
あとで聞いた話だと、シワになるからって脱がされていたんだって。
あ〜ちゃんはどこに行ったのかも、いつ戻ってくるのかも分からないし、見える範囲にはスカートも見あたらないしで、私にはなすすべが無くなってしまったのね。
点滴したままでそっとトイレに行こうかなって思った計画は、無情にもこの時点でボツになってしまったのだぁっ!!
タオルケットの中で、そっと空いている方の手をパンツの上に置いて、軽くおなかを押さえてみたら
(うっ!!)
って声が出そうなほどおしっこでパンパンになってる‥‥。
(やっぱりやばいよ。うん、やばいやばい‥‥)
まるで他人事みたいだけど、なんかその状況を楽しんでいる自分がいたりして‥‥。
けど点滴はそんな間にもポタリポタリって血管の中に入り込んでくるから、すぐに肝臓に回って、薬剤成分がそこで分解されるんだけど、大多数はただの生理食塩水だから、すぐに腎臓でろ過されるのね。
飲んで腸管から吸収されて‥‥っていうのとは比べものにならないぐらい早いんよ。
もうね、たった数分しか経っていないのに、目が覚めたときよりもずっとずっとおしっこがしたくなってるの。
(あと‥80ccぐらいかなぁ‥‥)
やっぱりナースコールを押そうかなぁなんて、少し弱気になりかかったとき、やっとあ〜ちゃんが戻ってきてくれた。
具合はどうだって聞いてくるあ〜ちゃんに、私はそれには答えずにスカートはどこにあるのかって聞いていたよ。
ベッドの下にあるカゴに入れてあった‥‥。
で、カーテンを閉めてもらってスカートを穿く事にしたのね。
けど寝た状態で片手ではけっこう難しいんだなこれが‥‥。
仕方ないからあ〜ちゃんに手伝ってもらう事にしたらね、わざとか不可抗力かわからないんだけど、あ〜ちゃんの手がパンパンになってるおなかを押さえたんだよね。
「やぁん!!」
って思わず声が出ちゃった私。
そんなもんだからあ〜ちゃんにおしがまがバレちゃって、もう限界だからってあ〜ちゃんに点滴を抜いてもらったのね。
実は前に交通事故で入院していたときも、何度かあ〜ちゃんに点滴を抜いてもらっていたから、もう慣れっこなのよ。
んでブラのホックも直してもらって、トイレに行こうとベッドから降りたらね、やっぱりまだちょっとフワ〜ってした感じののね。
あ〜ちゃんが車いす借りてこようかなんて言ったけど、それでは少し大げさになるからって、抱きかかえてもらってヨチヨチと歩き出したのね。
けどそもそもICUの患者さんがトイレに行くなんてことは普通無いから、近くにトイレはナシ。
そのまま廊下をペタペタって歩いていると、担当の看護師さんがやってきて
「どうしたの。大丈夫?」
なんて聞くから、イヤだったけどトイレだって伝えたのよさ。
看護師さんも車いすにしようかってやっぱり言ってた‥‥。
やっと廊下の端のトイレにたどり着いて、あ〜ちゃんには表で待ってもらって中に入ったんだけど、少しフラつくからすぐに個室に飛び込めないのね。
ん〜、もう正直グイッなんて手で押さえながらやっとたどり着いたぐらい。
もうね、500ccちかい点滴でパンパンだったから、パンツおろすのと同時ぐらいにおしっこが出てしまってね、便座にバチャって少しひっかけちゃったよ〜。
だけど中腰ではふらついて出来ないから、おしっこで濡れた便座にそのまま座っちゃったい!!
あは‥‥1分ぐらいず〜っと出続けていたよ〜!(笑)
んでおなかがすっきりしたらさ、血の巡りも少しよくなったのかな、なんかスキッとしたような感じになってね、ふらつきも収まったのよ。
けど最終的に今夜は大事を取って入院だって言われて、そのままICUでおねんねしました。
今回はまったく予想もしなかったおしがま事件になってしまいました。
まだまだとんでもない残暑が続くみたいですね。
みなさん水分をたくさん摂って、熱中症には気をつけてね〜。
けど、暑いときでもおしがまになるんだよ〜。